「まさばの方が大きく平たい形をしており、ごまさばは脇にゴマのような斑点があるのが目印。秋に漁獲されたものは脂肪が20%にもなり特においしくなります。輸入物は国産のものに比べ脂気が多いのが特徴です。
脂質が極めて豊富で、EPAやDHAの含有量は青背魚の中でも郡を抜いて多く、血栓症や癌の予防、認知症防止などに高い効果を発揮します。ビタミンB2、D、ナイアシンなども多く含まれており、健康な皮膚や爪、骨や歯の発育に有効。血合肉にはトリ目やカスミ目などを防ぐビタミンAのほかDも豊富です。さらに、肌の健康によいとされるビタミンB2の栄養価も高く、口内炎や口角炎、皮膚の炎症などを防止する効果も期待されます。さばの内臓に含まれる消化酵素はヒスタミンという物質をつくり、人によってはアレルギー反応をおこす場合もあるので注意が必要です。
小骨がないために揚げ物にすると食べ得やすくなります。
魚嫌いの一因”生臭さ”は生姜やネギなどの香野菜を使ったり、味噌煮、カレー煮などにすると抑えられます。一般に青背魚はいたみが早く、鮮度が落ちるとヒスタミンが増加しアレルギーの原因にもなります。
春に漁獲されるとびうおは「春とび」として珍重され、刺身や塩焼きが好まれます。とびうおの飛行はまぐろなどの大型魚から身を守るための自己防衛手段が発達した結果であるといわれていますが、実際海洋の天然餌料としての役割も重要です。長崎では秋に平戸周辺で行われるアゴ漁が有名です。トビウオのだしはおいしく長崎では「焼アゴ」として正月の雑煮に利用されます。
とびうおは運動量が多いために脂肪分は少なめですが、以外にも高たんぱく質。ヘルシーフードとして人気が高い魚です。とびうおには元素の一種”セレン”の含有量が多く、セレンは抗酸化性に富むため、老化を防ぎ、心臓発作、リウマチ、関節炎、筋無力症などに効果的であるとされています。また、筋肉や神経の興奮を制御するマグネシウム、血液をつくる銅などのミネラルが豊富です。銅は不足すると骨の変形、骨折などを招くこともあるため、日頃からまめな摂取を心がけたいものです。
淡白で和食の味付けに向く魚です。しょうゆ・酒に漬け、片栗粉をまぶし、油で揚げると風味が増し、おいしく食べられます。全体に小骨が多く、骨切りしてから調理することが調理のポイント。
かれいとの区別は「左ヒラメで、右カレイ」と言われるように、一般に目が見えるようにして腹を手前に頭が左側にくるのがひらめ、右側がかれいとなります。
長崎県ではヒラメの養殖がかなり行われています。魚市場では天然物は秋から冬、養殖物は春から夏にそれぞれ入荷が増えます。大型のものほど味がよいとされています。
高級であるひらめはアミノ酸組成のバランスもよく、良質たんぱく質を含んでいます。ビタミン類ではナイアシンが多く含まれ、エネルギー代謝を促進する働きがあり、不足すると皮膚炎になる場合もあります。また背びれと尾びれのつけ根「エンガワ」と呼ばれる部分は脂肪分に富み、おいしいだけでなくコラーゲンが含まれています。さらに身は淡白で低脂肪ですので、美容食としても女性に歓迎されている魚といえるでしょう。
高級魚として名高いひらめはその白身の刺身が極上とされていますが、バターを使った洋風料理にも最適です。火を加えるほど身がほどよく締まり、ムニエル、グラタン、ホワイトソース煮などにすると美味。
ヒラメは中央から開いておろし5枚おろしが簡単です。