私達のからだは、筋肉・皮をはじめ、髪の毛、血液にいたるまで全てたんぱく質で作られています。
すなわちたんぱく質は人の体の大部分を造っている成分であり、たんぱく質なしでは生きてはいけません。
ですから、毎日の食事で十分なたんぱく質をとっていかなければなりません。
そこで、たんぱく源としてすぐに思いつくのは肉類です。「アミノ酸スコア」と呼ばれる方法でたんぱく質を評価すると、肉類は100点満点になります。しかし、私達が日常よく口にするアジ、サンマ、イワシ、ブリなどの魚もすべて100点満点です。魚は肉に負けない良質のたんぱく源なのです。
さらに魚のたんぱく質は、
といった肉のたんぱく質にない効果をもっています。
「DHA」とは正式名称「ドコサヘキサエン酸」、また「EPA」、正式名称「エイコサペンタエン酸」と呼ばれる、どちらも魚の脂肪に含まれるものです。DHAが脳の中で活躍し、EPAは脳の中に入ることができないことを除けば(脳以外で働き)、どちらの作用も大変よく似ています。
その作用は
という効果があり、高血圧、心臓病、脳梗塞などの多くの生活習慣病に対して有効に働きます。
さらに自然界の中でDHAそのものを含む食品は、魚や貝類などの水産物に限られます。陸上動物の肉や植物にはDHAは含まれていません。したがってこれらを豊富に含む魚を食べていくことが必要です。
生き物が生きていくためには、体の中の細胞に酸素を運ぶ必要があります。この酸素を運ぶのが血液中のヘモグロビンというもので、鉄分が多く含まれています。
この鉄分が不足すると、貧血によるめまい、疲労感、息切れ、動悸の症状があらわれます。また、血液中の鉄分は、毎日一部が分解され新しく生まれ変わりますが、その途中で一部が体の外に出されてしまいます。
日本人の約20%が貧血気味と言われており、鉄分をもっととる必要がありますが、一般に体内への鉄分の吸収率は10%程度しかなく取りにくくなっています。しかしながら、魚に含まれる鉄分の体内の吸収率は35%と大変優秀です。
また、鉄分の吸収にはビタミンCの助けが必要であり、大根おろしやレモンを魚にそえて一緒に食べると効果的です。