「鶏魚」と書いてイサキ。背びれのトゲが鶏のトサカに似ていることからこの字があてられています。
5月〜8月頃にかけて獲れるものは形もよく、脂がのって美味。味の良さはたいにも劣らないとされている高級魚で、特に刺身が好まれます。
いさきは新鮮なものでも目が曇っており、鮮度の決め手は腹部のしまり具合、肉色が薄いピンク色をしているかどうかなどを基準にします。梅雨から夏場が旬です。
それほど目立った栄養成分はありませんが、たんぱく質とビタミンDの含有は幾分多めです。
魚の良質なたんぱく質は塩分を排除する働きがあるため、高血圧や脳血管障害の予防、成人病の予防に有効です。
ビタミンDは成長期の子供たちの歯や骨の発育に必要不可欠な栄養素。ほかに皮膚や粘膜を健康に保ち、最近やウィルスの侵入から身を守るというビタミンAも含まれており、トリ目など視覚障害の予防にも効果が期待できます。
いさきは刺身で食べるのが最もおいしいとされています。骨がかたく突き刺されやすいので幼児・高齢者には注意が必要です。
家庭で食べるあじの大半はマアジとムロアジ。たい型で体側の中央にも黄色縦帯があるシマアジは高級魚とされ、味も最高です。
旬は夏。この時期のタタキは絶品です。長崎県は味の水揚げが日本一です。沿岸物の「ゴンアジ」と沖合物の「旬あじ(トキアジ)」は長崎ブランドとして全国的にも有名です。
あじは家庭でよく食べられる魚のナンバー1。たんぱく質、脂肪、ビタミン、カルシウムなどすべての栄養素がバランスよく含まれているので、子供達の成長にはうってつけの魚です。脂質は多い方ではありませんが、EPAやDHAは豊富です。血液中の悪玉コレステロールを除去したり、血栓を防ぐとともに脳を活発化させる働きがあるので、お年寄りの認知症防止にも効果的。歯・骨の形成・骨粗しょう症の予防に欠かせないカルシウムの成分値も高く、特にくさやに100g中890mgと豊富に含まれています。
成長魚を調理する場合は”ぜいご”(側面の堅いウロコ)を取り除くこと。脂肪の少ないさっぱりした味わいで、煮物・焼き物・和洋問わずどんな料理も使えます。
日本各地の沿岸の岩礁域で漁獲されている。漁期は地域によってさまざまです。乱獲を防ぐため、産卵期を中心に禁漁期を定めたり、おおむね10cm以下の殻長の個体は漁獲を制限したりしています。アワビは種類が多く、北海道や三陸沿岸でとれるエジアワビは寒いときに美味で、太平洋岸の南日本では真夏が旬です。長崎県では資源保護の為、11/1〜12/20までが禁漁期間となっています。
あわびにはグルタミン酸やグリシン、ペタインの甘味にグリコーゲンなどが加わり、干物にするとカルシウムは4倍近く増えます。ビタミン1やビタミンB2も多いので、疲労回復や美容にも効果があります。また精力増強、動脈硬化、高血圧、視力低下の予防、肝臓機能向上に期待されます。
夏が旬。生はアワビの独特の歯ごたえがある。また、火を通すと軟らかくなり、特有の旨みが出る。乾アワビは、ぬるま湯で一晩よく戻してから煮物や中華料理などに使う。
バターを使ってステーキにし、レモン汁やガーリックソースをかけると美味。薄く切って酒・醤油でひと煮立ちさせ、煮汁でご飯を炊き、具を混ぜて蒸らすとアワビのたきこみご飯となる。調理する前に、身の部分をタワシなどでよくこすり、汚れをふきとってからはじめましょう。